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復讐
【ショートショート その他小説】

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復讐-1

俺は、あいつに復讐しようと思っている。

そのためにここへ来た。

ここはマジックショーの会場。

俺は半年前まで、彼と同じように
スポットライトを浴びていた。

しかし、今は…

彼は、俺の成功を妬み
俺が使うマジックの道具に小細工をした。

その為に、俺は炎を使うマジックで大失敗。

ステージ上で俺は炎に包まれ、火傷を負った。

全治6ヶ月の重体だった。

俺が入院している間に、ライバルの彼は

『マジック界の神様』と呼ばれるようになっていた。

奴のお陰で俺は…

半年後、俺は退院した。

しかし、マジシャンの命である指先が
火傷の後遺症で上手く動かせなくなっていた。

マジシャンとして、絶望的な火傷だった。

もう、俺はマジシャンとして、
スポットライトを浴びる事は出来ないのか…


俺は奴に、復讐する事を決意した。

復讐の場所は、半年前に俺が火傷を負った同じ会場だ。

俺は奴の炎を使うマジックの道具に、同じように小細工をしてやった。


そして、ショーが始まった。

奴のショーは順調に進んだ。

クライマックスは炎を使ったマジックだった。

一瞬、照明が落ちて…

次の瞬間!!

一瞬にして、奴は炎に包まれた。

そう、半年前の俺と同じように…

病院へ運ばれ、彼もマジック界から姿を消した。

復讐は終わった。




それから2年後…

俺はリハビリを重ね、手先が自由に動くようになっていた。

そして、遂にマジック界に復帰する事が出来た。

満員の観客席。

前売りチケットは全て完売だった。

本番前の楽屋に、俺のファンだと言う少女が
チョコレートの差し入れを持って来た。

そのチョコを本番前に食べて
いざ、ステージへ向かう。

舞台の最前列に
さっきの少女が座って居るのが見えた。

しかし、その少女の横に座ってる男の顔を見て、俺は凍りついた。

その男は、顔面が火傷の跡が残る、そう、あのライバルだった。

それに気付くと同時に物凄い腹痛が俺を襲った。

まさか!! さっきのチョコは…

その瞬間、少女が俺を見てニヤリと笑った…


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