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FULL MOON
【OL/お姉さん 官能小説】

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FULL MOON act4-2

「luna cafe」

ルナ、といいイタリア語で満月という意味だ。
ルナカフェとよんでいる。

luna cafeは、友人の友人が立ち上げた。なんとか軌道にのり今では都内で数店舗開いている。ここの店舗はそこまで忙しくなく、常連やパーティーで貸し切られることが多い。社長やその友人など身内で貸し切ることもある。

俺は違う会社の社員だったけれど、仕事内容が好きになれないことや、この話を友人からもらったことがきっかけで少しの休暇をいれてこっちにうつった。


最初は慣れなかったこの仕事も、今はすごく好きだ。


カチャ…
BGMを流す。
この店はその日いる人の好みによってかかる曲が違う。
俺は最近はゆったり流れるハウスや流行りのボサノバを好むが、昔はコアなバンドばかり聞いていた。それはアルバイトから苦情がきて考えなおした…。

知ってる曲をかけてください!



…そういえば、それを言ってきたのは彼女だった。安西めぐみ。

「知ってる曲って、もちろんJ-POPじゃなくて、…ジャズとか、少しでも親しみがある曲がいいと思います!コアすぎですよ!一応、客商売だし。……って、生意気ですいません。」

すまなそうに彼女は頭を下げた。

確かにそれも一理ある……だけど。

「…うん、まぁそうだろうけど、こいつらの魅力もわかってほしいな、と思ったんだ。」

「私もこの曲好きです!…でも、私、高坂さんがこの人たち以外の音楽は認めないってスタンスに感じるんですよね。こればっかなんですもん。」

と、笑いながら彼女はいう。

「………確かに。」


「あ、怒んないでください…。」



…確かに、それは正しかった。高校の頃から他の音楽は聞かなかった。


(25にもなって、それはダメだろ)

そして彼女の言葉によってか、他の音楽に耳を傾けるようになった。ボサノバは、彼女のおすすめだ。
それを考えると彼女の言葉に左右されることは多い気がする。


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