7番目の月〜Ruby〜-8
「…千華っ…俺…エラそうな事言ったけど…もっ…」
それまで私を支配し続けていた広人が急に情けない声を絞り出す
全身に汗をかいて苦痛に堪えている表情は限界を訴えている
「…ばか…そんな我慢して…」
「…うん…ちゃんと外に出すから…良い?」
欲情の放出を乞う広人は、まるで小さな子どもの頃に戻ってしまったみたいだ
私がこくん、と頷くと両足を抱えて上から激しく打ち込んできた
「あぁあっ!あっ・あっ!」
「いつも…こんなんじゃ…ないんだっ……千華のせいだっ……っ…」
再び大人に…違う…雄に変わった広人は、中が捲れあがる程激しく擦り、頭が眩む衝撃を最奥に響かせる
「あああ!…壊れちゃ…ぁあぅっ!」
「千華っ……うっ…ぁ…んんっ…」
広人も体をぶつけながら声を漏らしてる…
男の人の喘ぎ声を初めて聞いた…
指でされた時よりも、もっと高い波にさらわれる予感がして、思わず広人の腕にしがみつく
「千華…千華…千華…千華っ」
応える様に何度も何度も名前を呼ばれて、中の広人をきゅるきゅる抱き締めて“二人でしている”感覚を深く噛み締めながら弾けて痺れ飛んだ
「くぅっ…はっ…ぁっ…」
私から出ていった広人も私にしがみついて、震えながら生暖かい液体をお腹に出した
裸のままの広人が私の手に指を絡めて弄んでいる
「…謝んないよ、俺」
勢いでしたんじゃない、と言う意味の言葉がずしっと響く
うん…広人は悪くない
逃げようとすれば逃げられのに、受け入れてしまったのは私だから
ごめんなさい…彰…
でも…私は彰に抱かれている時、いつも独りぼっちなんだ…
当たり前に思ってた事なのに、それがどれだけ淋しいのか分かってしまった…
私は自分勝手で最低だ…
ごめんなさい…彰…ごめんなさい…
心の中で何度も呟きながら広人の指先を感じていた