パズル。-2
次にこう言われました。
『少しは我慢してみたら?同じじゃなくたっていいじゃない。
埋まらないなら違うものを詰め込んで補ってさ。』
だから我慢しました。
最初はイヤで仕方なかったけど、いつしかだんだん居心地もよくなりました。
しばらく一緒に過ごしました。
幸せでした。
幸せで満たされて淋しくなくてうれしくて。
それでもだんだん飽きてしまいました。
これでいいの?
自分に問い掛けました。
もっといい形のカケラがあるんじゃないかな?
もっとずっときれいな色した何かが待ってるんじゃないかな?
そんな気持ちが胸をぐるぐると旋回し出して止まりません。
だからぼくは離れました。相手のカケラは
ずっとそばにいてくれたそのカケラは泣いていました。
ぼくも泣きました。
謝って謝ってまた歩きだしました。
何度も振り返りそうになりながら、
でも自分に言い聞かせながら。
前を向いて歩きました。 涙でよく見えませんでした。
後悔もしました。
帰りたくもなりました。
自分が何色でも、どんな形でもかまわない。
相手がどんな形でも、例えピッタリはまらなくても。
そんなことはわかっていたのに。
ぼくはただただ歩きました。
周りを見回すと幸せそうな1つになったカケラが幾つが目に映りました。
うらやみながら悶えながら、それでもぼくは歩きました。
答えはまだ見つかりません。
答えはないのかもしれない。
それでもぼくは歩き続ける。
いつか答えがみつかる日のために。
どこかで朽ち果てても。 まだまだ探してみたいから。