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冷たい情愛
【女性向け 官能小説】

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冷たい情愛Die Sekunde 最終話-2

『もしもし?』


「突然申し訳ありません」


『紘子さん?よね。どうしたの?何かあったの?』




私は、遠藤くんに何かがあった訳ではないことを最初に伝えた。

でないと、母親が心配すると思ったからだ。

その後、私はどうしても会って話したいことがあるから時間を作って欲しいとお願いした。




彼の母親は快く承諾してくれた。

ただ、仕事のアポイントが立て込んでいるので夕方まで待って欲しいとのことだった。



・・・・・・・・・・・



駅近くのコーヒーショップで、私たちは待ち合わせをする。


「突然お呼び立てして、すみませんでした」


「いいのよ。紘子さんが来てくれるなんて嬉しいもの」




遠藤くんの母親は、本心からそう思ってくれているようだった。



「ところで、聞きたいことと言うと…」


「ええ…」




私は、勢いに、まかせて東北までやって来てしまった。

いざとなるとどう訊ねていいのか分からなかった。



「あの子を抜きでってことは、何か意味ありげなことかしら?」




彼女は悪戯っぽく笑いながらそう言った。



「なんと言えばいいのか…」


「まさか、あの子、浮気でもした?それなら許せないわね」



彼女は、大袈裟に怒ったふりをする。

そんな彼女が、私の気持ちを少しだけ楽にさせる。


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