冷たい情愛Die Sekunde-4-20
私は、このまま彼と離れたほうがいいのか。
離れる前に、出来ることはないのか。
私は、彼と出逢えて良かった。
彼が再会した当初、どんな意図で真実を隠していたか…そんなことはどうでもいい。
私は彼と過ごす日常が幸せなのだ。
ただのんびりと…冗談を言い、傍に寄り添い…
そんな平凡な日常が、とてもとても幸せだったではないか。
彼が、私といることで自責を強め…辛くなるなら離れるしかない。
しかし、その前に…
私に出来ることはないだろうか。
彼のために、私だから出来ること。
「おい、人がありがたい話をしてやってんのに、聞いてるのか!?」
片山の声に、私は我にかえった。
「あの、明日から3日間、休みください」
「は?」
「有休、使わせてください」
「この忙しい時期に、何言ってんだ!?」
片山は呆れたように言った。
しかし、私にはどうしても行きたい場所と会いたい人がいる。