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冷たい情愛
【女性向け 官能小説】

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冷たい情愛Die Sekunde-3-7

そんなことを言ってたら、貰い手がなくなるだの…

会社は一生面倒みてくれるわけじゃないだと…

妹みたいに、20代で結婚するのが普通だの…



私と父は、顔を見合わせ苦笑いするしかない。

私は人生の先輩である父に、尋ねてみた。




「夫婦の中にはさ、お金のために結婚する人も結構いるのかな」


父は、少し考えた後言った。


「そりゃいるだろう。母さんだって1人で金を稼げるようなタイプじゃなかったし」


何よ、若い自分に唾をつけてさっさと結婚したのは貴方でしょ…
と後ろで母が文句を言っている。




「若いうちは分からないかもしれないが…たとえ打算的な結婚だとしても、一緒にいれば情がわくもんだよ」


まるで私がお金目当てだったみたいじゃない!と母は怒りながらも調理する手を止めない。


男と女の絆は、「好き嫌い」だけじゃないと父は言った。


私は思った。



もし、遠藤くんの母親が…彼が中学生のころ言った暴言どおり、男に頼って再婚したとする。

でも…

夫のために土産を選ぶ彼女の中には確かに「夫に対する愛情」が見えた。

私は、なんとなくそれを…遠藤くんに伝えたくなった。



・・・・・・・・・・



普段、彼の部屋で過ごすことばかりな私たち。


たまには体を動かそうと思い、私はある場所を見つけた。

彼の家からは少し遠いが、池袋から私鉄にのった先にある大きな公園。

サイクリングも出来るらしいと、私は彼を誘った。

電車だと時間も制限されると思い、お弁当を作った私は自分の車で彼を向かえに行った。





朝早くから弁当を作る私を見て、母親は「あんたもやっと…」とわざとらしく泣く真似をした。

母に付き合っている暇などないので、私は無言で作業を進めた。

しかし、その反応が不満だったらしく、母が言い出した。


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