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ねこ♪ネコ♪小猫♪
【学園物 官能小説】

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ねこ♪ネコ♪小猫♪2-8

「あれっ?あれっ?なんで?」
楠は自分が泣いている理由がわからず戸惑っている。俺は楠の両肩に自分の手を置いて、顔を覗き込みながら話を続ける。
「俺は楠とセフレを止めたい。友達も出来れば止めたいんだ。もう…楠の事、友達として見れない…。」
黙って話を聞いていた楠の目が見開く。
「こさっ…小坂は私の事…嫌いなの?」
「違う!楠の事、好きだから…好きだから友達もセフレも止めたいんだ。」
「わかんないよ!なんで好きなのに友達やめるの?私も小坂の事、好きなのに!」
一気にそこまで言うと楠は本格的に泣き出した。
「うぅ〜っく。ううぅぅ〜。」
楠の泣き顔を見たくなくて腕の中に抱きしめる。
「やだぁ〜。離してよぉ〜。ううぅぅ〜。ひっく。」
楠の髪を撫でながら落ち着くのを待つ。
ごめん。ごめんな。
どんな言い方をしたって楠を傷付ける事に変わりは無いのに。

しばらく髪を撫でていると楠の泣き声が小さくなり、落ち着いて来た。
俺は楠を抱いていた腕を緩めると楠の頬に手を当てて顔を上げさせる。
楠はゆっくりと目を閉じる。昨日もそうだが…何でこんなに無防備なんだよ。
俺は吸い込まれる様に、楠の唇に優しく触れた。
チュッ。
途端に楠の目が開いてビックリして、涙でキラキラ輝いている瞳が俺を見ていた。
うわっ!可愛い過ぎるだろ。コレは!
「ねぇ。何でキスするの?」
「は?」
楠に見とれていた為、質問がわからない。
「だから。何で小坂は私にキスするの?」
「そんなの…。目の前に好きな女の子がいるんだから自然とそうなるだろ。それに誘ってんのは楠だぞ。」
なんだか攻められている様で思わず言ってしまったが、楠はわからないという様に、
「へっ?誘ってないよ。私…。」
と返してくる。「はぁ。」俺はため息をこぼすと、
「昨日もそうだけど…。楠、俺が顔上げさせると目を閉じるだろ。どう見たって『キスして』てサインだろうが。」
「えぇぇぇぇ!そうなの?知らなかった…。」
はぁ〜。お子ちゃま…。
若山の言った通り、楠は男女間の事に疎い。それは昔の傷から男を遠ざけて、男の様に振る舞う事で女の子の自分を見てみぬ振りをしていたからと聞いたけど、ここまでとは…。
「おまえ、今までそういう話、友達としてこなかったの?」
「うぅぅ。極力避けて来たから…。でも、小坂の手もキスも嫌いじゃないよ。気持ちいいし…。」
と言って、俺の手に自分の手を重ねて頬擦りした。
だから!そういうのが誘ってんだろが!解ってやってんのか?
思わず突っ込みたくなるが、それよりも楠が言った言葉が気になった。『嫌いじゃない。』すかさず聞いてみる。
「キス、嫌じゃないのか?」
「うん。」
楠は即答する。それなら…。
「ふぅ〜ん。じゃあセックスは?」
「へっ?」
楠は目頭を赤く染めた目を大きくして聞き返したので、再度聞いた。
「俺とセックスするのは好き?嫌い?」
楠は真っ赤になって俯いたまま答える。
「…嫌いじゃない…。」
尚も追い打ちをかけるように聞く。
「それって好きって事?」
「……うん…。」
楠は耳や首まで赤くして頷く。
大丈夫。楠は俺の事、好きだ。それは、さっき若山も言っていた。


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