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ねこ♪ネコ♪小猫♪
【学園物 官能小説】

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ねこ♪ネコ♪小猫♪2-7

そして今、目の前に両手を強く握り締めて、悲痛な表情をしている小坂がいる。
「小坂くん。…。小坂くん?小坂くん!」
何回か読んだ後、小坂は私の声に気が付いて、謝って顔を上げた。
「あっ!すみません…。」
それでも、セフレになった理由を言わない。言えない訳があるのだろうか?
小坂はじっと動かず俯いたままテーブルの一点を見つている。握り締められている両手は力が入っている様に見えた。
俯く小坂に呼び掛ける。
「小坂くん…。」
小坂がゆっくり顔を上げる。憂いの表情もまた素敵で見惚れてしまう。この小坂がネコとセックスしたなんて…。
うわわわっ!!いかんいかん!ネコの事を聞かなくては!
良からぬ妄想を消し去り、私は気合いを入れて小坂を見た。
「小坂くん…。ネコの事…好き?」
小坂は驚いた顔をした。
やっぱり、二人の事に首突っ込んじゃまずかったかな?でも、ちゃんと聞かないと!その為にここにいるんだから…。
私は小坂の目を見て続ける。
「ごめんね。私が小坂くんの気持ち聞くなんて筋違いだと思う。だけど、とても大切な事なの。だから答えて…。小坂くんはネコの事、どう思っているの?」
小坂は真剣な顔で、
「僕は、楠さんの事が好きです。とても大切な存在です。」
と、答えてくれた。
良かったぁ。小坂はネコの事が好きだ。どうしてセフレなのかは、まだわからないけど、今はネコの誤解を解くのが先。そしてそれに最適な人は小坂しかいない。
私は小坂に話し掛ける。
「わかった…。じゃあこれから大切な話をするから聞いて欲しいの。そしてネコの誤解を解いてあげて。」
小坂が頷いたのを確認すると、ゆっくりと話始めた。


話を聞いて、俺は若山を店に残し、大学に向かった。若山の話では楠は図書室で調べ物をしているらしい。楠の携帯に電話するとコールが何回かして、お決まりの機会音声が対応する。俺はブチッと携帯を切り大学に向かう足を早めた。
大学に入ると携帯が鳴った。
「もしもし?」
『あっ。小坂?さっきはごめん、出れなくて…。図書室に居たからさぁ。』
「今、図書室の何処にいる?」
『へっ?2階の廊下…。個人ブースでいろいろしてたから…。』
「じゃあ。15分後に第3資料室。待ってるから。」
楠の戸惑っている声が聞こえたが、構わず携帯を切ると第3資料室に向かった。
15分後、第3資料室のドアが静かに開いた。
「小坂?」
楠が顔だけ覗かせて中の様子を伺っている姿がカワイイ。
俺は微笑むと、
「中に入って。」
と楠を促した。楠はこくんと頷くと、俺の側までやって来て、じーっと顔を見つめるから照れてしまう。
「なっ、何?」
「今日の小坂、いつもと違うね。心から笑ってる感じがするし、なんか優しい。」
とニコッと笑いながら言うもんだから、抱きしめたくなる。
「で、どうしたの?」
楠は呼び出した理由を聞いて来た。
「あぁ。ちょっと話したい事があって…。」
「話?」
「セフレの事なんだけど…。」
そこまで言うと、楠が聞いて来た。
「セフレの事?実は私も小坂に聞きたかったんだ。今日、志穂に小坂とセフレになった事を言ったら、凄いびっくりされてさぁ。『なんでセフレなの?』って聞かれて、男友達はセフレって言うもんなんだって思って、そう言ったらどうやら違うみたいなんだけど…。セフレってなんなの?」
やっぱり若山の言った通りだった。楠はセフレに対して一般常識と違う考えをしている。男友達は全部セフレと…。思わず楠が他の男友達とセックスしている場面を想像し、嫉妬してしまった。俺は嫉妬を消し去り楠に説明をする。楠が傷付かない様に優しい声で。
「セフレってのは身体だけの関係。ただ性欲を処理するだけの…。」
「性欲を処理するだけ…。」
俺の言葉を繰り返すと、楠の目からぽろぽろと涙が零れた。


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