俺の赤い果実-1
休日。彼女の美弥が俺の部屋を訪ねて来てくれた
美弥は二つ年下でまだ大学生で先輩だった俺はこの春社会人となった
美弥は独り暮らしを始めた俺の部屋の掃除や洗濯までしてくれて慣れない仕事でストレスづけの俺にとっては最高に幸せの日、になる筈なんだ…いつもなら
でも今日はいつもと違うんだ…
『なぁ…美弥は学校行くのに○○線使ってるよな』
「…そうだけど?…」
『俺も研修で××駅行く為に木曜日に乗ってたんだ…八時頃』
「…木曜日?…あ…そうなんだ…」
美弥の顔が少し曇る
『…同じ車両で美弥を見た』
「……え…そう…気が付かなかった…メールでもしてくれれば良かったのに」
台所で食器を洗う手が急にゆっくりになり動揺を表している美弥に俺は確信を得た
『美弥、痴漢されてたろ』
はっとして俺の顔を見る美弥の顔はみるみる赤く染まっていく
「…されてないよ」
俺はシンクの前に立つ美弥に歩み寄る
『嘘ついてもばればれだよ……すげぇ感じてるエロ顔して立ってたぜ』
「…そんな」
自他共に認める温厚な俺の下卑た言葉に美弥は驚いている
俺自身こんな事を言ってる自分が信じられない
でも…今でも脳裏に焼き付いてる美弥の姿…
満員電車の中で三十くらいのサラリーマンに背後から密着されそいつの胸で体をよじり時々びくっと震え…
眉をしかめて何かを堪えている顔は高揚を露に赤く染まりとても淫らで扇情的だった
俺は怒りやら嫉妬やら美弥への欲情やら混沌とした訳のわからない激しい興奮を静める事が出来ずにいた
何でだ…美弥のあんな妖しい姿を見る事ができるのは俺だけなんだ
高ぶった感情が剥き出しになって問い詰めてしまう
人が変わってしまった様な俺に怯えて後退りする美弥の腕を引き寄せる
『美弥の肩くらいまでしか見えなかったけど…その下でどんな事されてたんだ?こんな事か?』
スカートの上から美弥の丸いお尻を掌で撫で回す
「やだっ…何もされて無いよ」
俺の手を振り払おうとする