ヒメゴト〜The hall〜-2
「ん……っ、はぁ……!」
自分の声の大きさに戸惑いながら、
麻衣子の頭が大きくのけぞる。
視界から陽介が消え、
次に何をされるのか分からなくなった。
ただ、それが麻衣子の快感を更にたかめていった。
指が乳首から離れるのと同時に、
ひんやりとした感触があった、瞬間、
乳首を激しく吸われた。
「あっ…、ぁあんっ…」
強弱をつけ、吸われ、
口の中で転がされる。
反対の乳首もキュキュッと摘まれ、
乳首の刺激だけなのに、
快感の渦が麻衣子を取り巻いていた。
恐らく麻衣子の蜜壺からは愛液が溢れているだろう。それを麻衣子本人も気付いていた。
(キモチ…イィ……)
先程の密室での情事とは違い、
生活感溢れる自分の部屋。
日々、陽介を想い己を慰めてきた麻衣子にとって、
この数日は夢の様な出来事の連続だった。
その陽介が今、
この部屋で、
自分の乳房を持て遊んでいる。
色んな事を考えすぎて、
与えられてくる快感が強すぎて、
麻衣子の瞳にうっすら涙が滲んだ。
その様子に気付かない陽介は愛撫を止めることなく、乳房をまさぐる。
心がいっぱいで声にならない麻衣子は、
仕切りに身体をビクン、と震わせ、
壁についた両手で必死に己を支えている。
ゆっくりと陽介の手が、口が離れ、
のけぞった麻衣子の頭をそっと正面に向けた。
「気持ちいいの?」
覗き込まれた陽介の瞳は、先程や昨日とは違い、
ただ、麻衣子の様子を伺う様だった。
ドキ、っと心臓が鳴り、
麻衣子は必死にこくこく、と頷いた。
にや、と陽介が笑い、
スカートの中に手を差し入れた。
くちゅくちゅと愛液の音が麻衣子の耳にも敏感に聞き取れ、
羞恥と興奮の中で、
蜜壺は既に懇願している。
(もぉ…欲しい…。)
ギュッ、と瞳を閉じて、
滴る愛液の音を聞いていると、
どれだけ自分が淫らで、
陽介自身を欲しているのかが表れている気がして、
更に蜜壺をぬめらせる。
不意に陽介は、
麻衣子についばむ様なキスをした。
舌と舌が交わる、
お互いの粘膜を擦り合う様なキスしかされた事が無い麻衣子は、
驚いて思わず瞳を開き、
陽介の方に向き直る。
顔中からハテナマークが出ていたのだろう。
陽介はくすり、と笑い、
もう一度軽くキスをした。
そのまま麻衣子の肩に顎を乗せると、