Good Student?-6
──翌日。
「尚先生」
職員室にやって来た総太は怖いくらいの満面の笑みを浮かべて言った。
「俺、先生が俺のこと嫌っていた理由が分かりました」
そして、奴は俺に近付いた。俺は金縛りにあったかのように動けない。
それと、先輩は俺がもらうんで。
負けませんから、俺。
そう耳打ちして総太は去っていった。その様子を見て、周りの先生は不思議そうに俺を見ている。
畜生、格好いいじゃねぇか。
悪いけど、この勝負、負けるわけにはいかねーから!!
俺の中でゴングが聞こえた、そんな気がした。