フリースタイル2-5
「いたたたたっ」
「恭介、やめなよ。そんな事したって沙織の鼻は高くならないよ」
「どういう意味よっ」
あたしは仕返しにスネークの鼻をつまんでやった。
「…ごめんなさい」
鼻声になりながらスネークが言った。
横ではkyouzがニヤニヤしている。
…あの顔は何か考えてるな。
「そういえば実香連れて来たよ」
あたしはとっさにに話題を変えて、少し遠くにいる実香を指差した。
「覚えてるでしょ?」
あたしはkyouzに言った。
「ん?お、おう」
「なにー?恭介、また違う女に手ぇ出したのー?」
スネークがニヤニヤしながら言った。
「…うるせぇよ」
煙草を取り出しながらそう言うとkyouzはどこかへ行ってしまった。
「てか、あの女の子と一緒にいるのヒカルじゃん」
何も言わずどっか行ってしまったkyouzなんて気にもせず、スネークが言った。
さすがは4年もコンビ組んでるだけあって、気分屋のkyouzにスネークは慣れているのだ。
「うん。あたしがさっき紹介した」
あたしはスネークの問いに答えた。
「なにそれぇ!俺には紹介してくれないの?」
「紹介してほしいの?」
「もちろん」
スネークは笑顔で言った。
…その笑顔、世界で一番イラつくかも。
「やだよ。アンタに女は紹介したくない」
あたしは言ってからおかしな事を口走ったのに気づいた。
「…ヤキモチ?」
スネークがいたずらっこみたいな顔して笑う。
ヤキモチ…?
なにそれ、
あたしが
スネークに………?
ちょっと待ってよ。