3君の為に〜心の支え-2
「・・・・お姉さんとかいる?」
「いいえっ・・・・私は一人っこですけど」
「そっかごめん俺の知り合いにやけに似てたから」
「そうなんですか・・・・・でも元気そうでよかったです。」
「まあ面接できない部屋にいたからね・・・・
ところで君はなんで?」
刹那は体を起こし晴美をしっかりと見つめる。
「本当に似ているね・・・でもやっぱり違う・・・・」
「それはそうですよ・・・・だって私は一人なんですから・・・・」
「・・・・そうなんだよ。わかってたけど・・・・」
刹那は表情を歪める。
「ごめんなさい・・・私攻める気は・・・・・」
「いや・・・・悪いのは俺だからさ・・・・」
「でもどうして初対面の俺に見舞いを・・・・・」
「・・・・あなたがとても悲しそうな顔をしていたから・・・・」
刹那は目を見開き晴美を見た。
「どうして俺はこんなに弱かったのかな・・・・・・」
刹那は立ち上がり窓から少し外の風景を眺める。
その瞳には一筋の涙が流れた・・・・
「晴美ちゃん、那美・・・・悪いけど部屋から出て行ってくれないかな」
刹那は顔を外に向けたまま晴美のほうを見ようとはしなかった。