2君は誰〜空いてしまった穴-3
「本当、今の刹那は空っぽだよ・・・・
笑い方を忘れてしまったみたいだ・・・・」
「那美・・・・・大丈夫なの?」
「うん・・・全然大丈夫だけど、ただ今の刹那を見てるとツライよ
本当に僕と美晴を一番に考えていてくれたし、
お人好しで人一倍優しいから全部一人で抱え込んでしまうんだ・・・・・
あのままだと、いつか刹那壊れるよ・・・・・」
「那美・・・・私ね妙な噂聞いちゃったんだ・・・・・」
優希はどこか悲しげな表情を向ける。
「それって刹那のこと?・・・・・・・」
「実は・・・・・・・・」
「っ・・・・はやくっ・・・・クスリ」
家に帰り部屋に入るとすぐに引き出しを開け、
注射器を取り出す・・・・
「っ・・・・・美晴っ・・・・そんなとこに立ってないで
こっちに着てくれよ・・・・・」
しかしそこには誰もいない・・・・
「美晴・・・・俺強くなれたんだ・・・・喧嘩なら誰にも負けないくらい・・・・・
なんでそんな目で俺を見るんだ?・・・・なあ美晴っ・・・・
そっかお前も俺を見捨てるんだな・・・・・そっか結局お前も親父たちと一緒
俺を一人にして厄介払いしてるんだな・・・・・・・・・」
死んだような目をして美晴を見続ける。
「なあ俺を嫌いなら嫌い邪魔なら邪魔って言ってくれよ・・・・・・・」
部屋に誰かがいきなり入ってくる。