ねこ♪ネコ♪小猫♪-10
『何だろう。凄く気持ちいい。』
さっきは無理矢理で嫌だったのに、同じ事をしている今は小坂が優しく感じる。
「ぷはっ…」
小坂の唇が離れた。二人の唇は1本の銀糸で繋がってる。小坂がペロッと舌を出して舐めとるのを見た時、妙に色っぽくて顔を反らしてしまった。
「おまえの顔、ヨダレでベトベト。」
「えっ?」
「俺が舐めて綺麗にしてやるよ。」
そのまま、小坂は頬に舌を這わせた。ゾクゾクゾクとした感覚に下半身に熱が篭る。
「やぁぁ…小坂ぁ…」
そのまま小坂は、額・瞼・鼻筋・耳・頬・顎とキスをしながら、左手でTシャツの裾から手を入れ、私の脇腹や臍の上を撫でる。
小坂の冷たい手が肌に触れるたび、気持ち良くて私は声を上げていた。
「あっ……はうっ…あん…んん……」
小坂の唇が首筋を舐め上げた瞬間、
「やぁぁん!」
ビクッと震えて、身体を捻って逃げようとする。すかさず小坂が右手で肩を押さえ、逃げる事ができない。
小坂がクスッと笑った気がしたが、続けざまに首筋を舐められ私は声を上げるしかない。
「あっ!やぁ…ん…お…お願い…やめ……やめて…」
なおも続けて、小坂は鎖骨からうなじを舐め上げたり、チュッと吸ったりする。
「はっ…あん…っお…ねがい…こ…小坂ぁ…んっ…小さ…かぁ…」
やっと小坂が首筋から唇を離してくれた。
「どうした?」
小坂が私の目を見て聞いてくる。
「はっはぁっ…あ…れ…以上…され…たら…おかし…く…なっ…ちゃうか…らお願い…やめて…」
小坂の目が大きく見開いた。
『えっ?』
「おまっ!くそっ。」
そう言うなり、小坂は私のTシャツをめくる。
「つっ、冷たっ!」
背中にあたる床が、思いの外冷たくて、私は叫んでしまった。
「あっ!悪い!ちょっと待ってろ。」
『えっ?今、謝った?』
小坂は自分のシャツを脱ぐと床に敷き、その上に私を寝かした。なんだか優しくて不思議な顔をしてしまう。小坂は私の視線に気付くと頬を赤らめ、
「なんだよ。」
と言った。
なんだかその顔が凄く可愛くて、微笑みたかったけど、小坂に怒られそうな気がして「なんでもない。」と首を振った。
Tシャツとジーパンを脱がされる。誰かに服を脱がされるなんて無かったから、凄くドキドキする。
下着姿の私に小坂が覆いかぶさると、筋肉で引き締まった胸元が目に入る。
私には絶対手に入らない身体。どんなに頑張っても女性特有の丸みは消えなかった。
ずっと憧れていた身体が目の前にあって、思わず小坂の胸板に手をあてた。
「なに?やけに積極的じゃん。」
また意地悪そうな笑顔。
『なんだかこっちの笑顔の方が安心する。小坂らしい気がするし。』
そう思いながら手をさわさわと動かして、筋肉の感触に感動していると突然両手を掴まれた。
「ッ…。積極的なのはいいけど、今日は俺がおまえを抱くの。おまえが俺を抱くのは今度な。」
『えっ??今、なんて言ったの?今日だけじゃないの?』
いろいろ考えている内に両手が頭の上に押し付けられる。
「えっ?」
「悪戯したお仕置き♪」
ニッと口の端を上げて物凄く楽しそうに微笑んだ。
小坂は背中に手を通し、ブラのホックをプツッと外す。収まっていた胸が開放され急に不安になり、顔を上げると小坂は私を見つめていた。