淫らな痕跡-1
私のカラダは淫らな欲に溺れていて、快感を求めてやまないの。
「私を優しく苛めてくれる人募集します」
私の携帯画面にはチャットの画面が表示されている。
赤い文字の「綾乃」は私の偽名。
私は結婚して3年、子供はまだいないわ。というか、まだ作らなくてもいいかなって。
旦那と仲が悪いわけじゃないの。逆に仲は良いほうだとおもうわ。ただ、もうちょっと二人で暮らすのもいいねって。
最近、私はチャットをしてるの。誰でも参加できる無料のサイト。一対一のスタイルで、普通におしゃべりしたり、設定を決めてなりきったり、いろんなコーナーがあって楽しいの。写メを投稿して、相手に見せたりもできちゃうのよ。
ほとんどエッチな内容が多いんだけど、それがまた私をひきつけるのよね。
今日私がしているのは「自慰指示チャット」
チャットで自慰の指示をするっていうやつ。私はこないだからこれにハマっちゃったの。
ここで知らない男に指示されながら自慰をする・・・恥ずかしいカッコで写メを撮って、相手に見せて、またいやらしい指示をされる。
一人でするよりすごく気持ちいいの。
私、これをするようになってから、自分のM性に気が付いたわ。
真っ赤な縄で縛られて、苛められることを考えながら、チャット相手のいやらしい指示通りに自慰すると、本当に今までにないぐらい感じてしまうの。
これもある種の浮気になるのかしら。
でも、旦那とはそんなふうにしたいとは思わないわ。
旦那とのセックスはごく普通。それで満足してる。むしろ、旦那には、私がマゾヒスティックにいやらしく乱れる姿は見せたくないわ。
今日のご主人様は・・・
「こんにちわ。」
青い文字のまさとさん。
「こんにちわ、ご主人様」
絵文字なんかで可愛さを装うの。私はあなたの可愛いペットですって。
「こんにちは綾乃。今はどんな格好してる?」
私は今は寝室で裸よ。黒いレースのセクシーな下着姿です。
「綾乃、俺のことはご主人様と呼びなさい。言葉遣いも気をつけるように。」
分かりましたご主人様。綾乃はご主人様の僕です。綾乃をどうか可愛がってくださいませ。
「よし。では綾乃、なんでもいいから紐を持ってきなさい。」
はい、持って参りました。太い真っ赤な麻縄です。