Secret Word-7
「サチー…、俺の側にいろー…。俺から離れるなー…」
…一体どんな夢を見てるんだろう。
大方、小さい頃の夢でも見てるんだろう。
私は静かにベッドに行き、横になる。
電気を消した後、小さな声でナオに囁いた。
「あたしも大好きだよ、ナオ…」
いつも迷惑ばっかかけていてごめんなさい。
でも、ナオが寝言でも「大好き」だって言ってくれて良かった。
ナオ、あたし明日からまた頑張るから。
ナオから卒業できるように、自分の足で立っていけるように。
でも、この決意も、ナオの寝言を聞いたのも、ナオには秘密にしておこう。