友達の作り方-1
「新学期だな!」
『お前と同じクラスかよ。これは自殺ものだな』
「てか俺ら学生だったんだな!」
『...知らなかったのか?お前は記憶能力が無いらしいな』
「前の会話だけで学生って判断できねぇよ!」
『一般人なら自分が学生かどうかは判断できるだろ。とにかくうるせぇよ』
「す、すまん。つい興奮しちまって...てか俺は一般人じゃねぇのかよ!」
『謝るか、俺に殴られるかどちらかにしてくれないか?』
「謝ります、僕が悪かったです」
『分かってるなら最初から叫ぶな。お前が一般人だと全人類に失礼だろ」
「俺の敵は毎度のことながらでかいなぁ...」
『で、今日は何の用だ?』
「あのー、そのー...友達ってどうやって作るの?」
『モジモジしながら喋るな余計気持ち悪い。そんな態度だと友達どころじゃねぇだろ?』
「友達どころじゃねぇって...何のことだ?頼む!教えてくれ!」
『生物のカテゴリから除外される恐れがあるな。それに頼むなら静かに頼め、この生ごみの化身が』
「生物っておい!そんなにでかいカテゴリからの除外かよ!」
『今の発言は問題だ。全生物に向かって謝れ』
「生きててごめんなさい。僕は生ごみです。俺、新学期早々何してんだろ...」
『友達が作りたいって?んーそれはなかなか難しい問題だな』
「とりあえず作り方だけ教えてくれればいいんだ、頼む」
『普通に喋れるようになったな、凡骨野郎』
「わざわざそんなこと言わなくてもいいじゃねぇか...」
『ウザイから落ち込むな』
「すいましぇん、僕が悪ぅございやした」
『...』ササッ
「なんで!何で10メートくらい引いてんだよ!」
『いやぁ、目と耳を持った生物なら今のは普通に引く。』
「そんなに酷かったのか、俺?」
『あぁ、テレビ放送とかに出すのが禁止になるくらいな』
「うわぉ、それは酷いな」
『まったく、何の用なんだ?用件を1秒以内に全て言わないと俺の力を使って社会的に抹殺するぞ』
「とっ友達を作りたいっ!」
『噛んだからペナルティ7万な』
「何だよそれ!誰がそんなペナルティ作ったんだよ!」
『叫ぶな生ごみ。俺が今作ったんだよ」
「なっ、生ごみって...後7万はたけぇよ!」
『ったく、文句が多いな。じゃリアルな金額ならいいんだな』
「あぁ。...ってそういう問題じゃねぇよ!」
『叫ぶなって言ってるのが理解できねぇやつに教えることなどねぇ』
「全面的に俺が悪かった、ごめんなさい」
『誠意が感じられない。帰れ』
「俺が必死に謝ってんのに何がいけないんだよ!」
『見た目、声、態度、存在、以上』
「何が残るか疑問だな...」
『ひとつ質問させてもらう。お前に拒否権は無い』
「じゃあ聞くなよ...」
『そんなに友達が欲しいか?』
「あぁ、凄く欲しいよ」
『しょうがないな、じゃあ俺の秘伝の方法を教えてやるよ』
「ありがとうございます!」
『...な感じで...を...して...って言ってみろ。絶対友達できるぞ』
「あぁ、頑張ってみる!」
『とりあえずあそこの男子集団にやってみろ』
「じゃ行ってくる!」