梓と健の秘密の関係【始まりは夕陽が見ていた】-6
はぁ…。はぁ…。
暫く抱き締めていた健の腕が緩められ、見つめ合う。
放心状態の梓の陰部をトイレットペーパーで拭い、服装を整える。
「てゆうか、ゴメン。中出ししちゃった…。勢い余って。」
ポリポリと頭を掻く健。
「うん、それは大丈夫だけど…。それより何でこんな。」
「実は前から狙ってたんだ。梓ちゃんの事。」
「え?どうゆう…。」
「ま、いいじゃん。二人だけの秘密もできたし!(笑)てか携帯貸して?」
「あ、え?」
「バレたらマズイでしょ?これからも仲良くしよーね!(ハァト)」
「あ、悪魔だわ…。」
携帯を差し出すとあっと言う間に健のアドレスが登録された。
「今日の20時までにメールしてね。シカトしたら…」
「わ、わかってる!必ず連絡するから。
てかもうこんな時間?!ヤッバイよ〜。全然仕事してないし!じゃあね!」
気が付けば既に17時を過ぎていた。
そそくさとトイレを後にする梓の後ろ姿を見ながら、クスリと笑う健。
「さーて!僕も帰ろーっと。」
初秋のある日、夕方の出来事だった。