冷たい情愛12-5
少し曲線を描く彼のそれにあわせ、私の手も曲線の動きをする。
繰り返される性器への刺激に、彼の息はどんどん荒くなる。
私の真上で、性器に摩擦を加えられ顔をゆがめ息を荒くする彼は…
あまりにも性的で、私は目を離せない。
もっと…もっと…
私の手で耐えられなくなる貴方を見せて…
「っあ…あ…だめ…だって…」
もう彼は、私の体に触れてこない。
触れられないといった方が正しいかもしれない。
繋がりたかったはずなのに、それよりもっと…
彼のこの姿を見ていたくなってきた。
私の手で、顔を歪め快楽に耐える彼の顔。
もう彼には、余裕が無いのだろう。
私は、自分の方が少しだけ優位に立っている気がした。
それが嬉しくもあり、幸せでもあった。
もっと…気持ちよくしてあげたい…
そんな単純な想いで、私は興奮し幸せになる。
「だめって…何が?」私は言う。
私にも、こんな台詞を吐く一面があったのか。
「出した…く…なるから…」
私は更に手の動きを速め、彼の望まない結果に導こうとする。
「ん…ああ…あ…」
男が登りつめる過程の顔が、こんなにいやらしいものだと…
私は初めて知った。