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燃えない、ゴミ。
【失恋 恋愛小説】

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燃えない、ゴミ。-1

燃やして、
灰にして、
風に乗せて、
飛ばして。


そうすれば、
終わった恋の
無様な残骸は、
綺麗、さっぱり
消えるのでしょうか。


少し、肌寒い
ベランダに出たら、
月明かりが、
優しくて、

急に、

苦しくて、
苦しくて、

ハラハラと、

暖かい雫が、

零れ堕ちた。



あぁ、神様。



恋は、
とんでもなく、
甘くて、

とんでもなく、
苦いのですね。


時々吹く風から、
守るように、
少し、
震える手をかざして、
ライターの火を、
点ける。


燃えてしまえ。
恋心。


息苦しい空気が、
辺りを、
満たした気がして、


燃やしては
いけないモノ
燃やしてしまった時の
罪悪感…。


あたしは、
ハッとして、
ライターの、
火を、消した。



持っていても、
仕方がないのに、
これ以上、
燃やす事も、
できないソレ。


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