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夕焼けの恋愛模様
【悲恋 恋愛小説】

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夕焼けの恋愛模様-5

謝って済むことじゃないけど、ごめん。本当にごめん。

わがままだけど、これからも笑って生きてほしい。

これからも僕は、君見ていた夕焼けを見続ける。

手紙の中は、彼の気持ちで一杯だった。
頬に涙が伝う。気付いたら、私は泣いていた。

涙で掠れる視界を、手で拭い、最後まで手紙を読む。

最後の1文にはこう書かれてあった。

心は君と共に。

それはとても青臭いセリフ。どこかのドラマでありそうなセリフだった。
だけど、私の心にはいつまでも鐘の音のように響き続けた。



放課後。私は今でも日課のように、夕焼けが包む屋上に来ている。もちろん、そこには彼はいたりはしない。
でも、この夕焼けを見ていると彼と共にいる気がして――また彼が今も、天国かどこかで同じ夕焼けを見ているっていう馬鹿げた話さえ、信じてみようと思えた。


私は立ち上がり、あの日と同じ、彼がいた時と同じ、夕焼けを見つめ、言う。

「私は今でも、笑えてるよ」

私は見えない彼に向かって力強く微笑んだ。




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