biker's love☆2人の風 another side-5
そんなこんなで、火曜日。
ちょっと早めにクボタに来た。
マスターとはもともと知り合いで。
マスターもバイク好きだから、よく話を聞かせてもらったりしている。
マスターや次々来たやつらと話をしていた。
ガラガラ〜っ
ドアが開いた。
キョロキョロと辺りを見回してる桜さんがいた。
「桜さん!こっちです」
手を振って、こっちへ呼んだ。
笑顔で、こっちへ歩いてきた。
いつも笑顔な人だなぁ。
「こんばんは」
いつもと雰囲気の違う彼女に、ドキっとした。
桜さんは、学校で会うときは大抵、ジャージかジーンズだし、化粧っけもない。
ま、バイクに乗るし、部活もあるから仕方ないのだろう。
でも今日は、スカート姿で、化粧も少ししてるみたいだ。
そんな一面に、ドキっとした。
桜さんは挨拶を交わすと、メンバーにもう1人いる女の子の横に行った。
こっち、来ないか。
ちょっと離れた席になった。
各々にお酒を頼んだ。
「では、乾杯しますか」
メンバーで、俺とタメの福島和希(フクシマカズキ)が言った。
「「「かんぱーい!」」」
せっかくだし、自己紹介した方がよいよな。
桜さんもわかんないだろうし。
「じゃあ、みんな揃ったし、新しいメンバーもいるので、自己紹介でもしましょうか!」
俺はそう切り出した。
「誰からする〜?」
和希が言った。
「じゃあ、年功序列で」
と言ったのは、桜さんの横に座ってる俺らとタメの女の子、吉川(ヨシカワ)。
メンバーはほとんど3年生。
ってことは、桜さんから…ってことになるかな。
「慶が4月生まれだから一番だな。」
和希が言った。
「じゃあ、慶からだね」
と、吉川も言ってる。
それが実は…って言うべきかなぁ…?
すると、桜さんが困った顔しながら言った。