biker's love☆2人の風 another side-13
『いいっすよ。明日、迎えに行きますね』
桜さんに、会える。
『ありがとー☆お願いします!めっちゃ助かります!』
俺は、決心しなきゃいけない。
自分の気持ちに素直に。
選ばなきゃいけない。
でも、俺の大切な人は…。
携帯を、握りしめた。
次の日。
待ち合わせ場所へバイクで行くと、待ってる桜さんの姿が見えた。
「相変わらず、いい音してるわ」
ニヤリと桜さんが笑う。
そんな一面も、かわいく思う。
「褒めて頂いて光栄です」
そう言って、ニコっと笑ってみた。
「後ろ、どうぞ」
「ありがと。お願いします」
桜さんが後ろに乗った。
「しっかりつかまってくださいよ」
「あ、うん…」
俺の背中に桜さんを感じる。
ドキドキする。
心臓の音が聞こてしまわないか…なんて思うくらい。
「じゃあ、行きますね」
バイクを、走らせた。
今日はいい天気で、バイクで走るにはもってこいだ。
あっという間に、バイク屋さんに着いた。
桜さんは車高の下がった愛車とご対面。
またがってみたりしている。
「どうですか?」
聞いてみた。
「うん!いい感じ!」
キラキラした笑顔で、無邪気に笑っていた。
本当に、バイクが好きなんだな。
「そうしたら、せっかく天気もいいし、どっか走りにでも行きますか?」
誘ってみた。
昨日から考えていたことだ。