biker's love☆2人の風-7
「私、実は4年だったりするんですよねー、あはは」
「「「えっ!」」」
みんながびっくりしてる。
どーせ童顔ですよ。
「そういえばそうでしたね」
って岡が言ってる。
おいっ!オマエ知ってるじゃんかぁー!
「すいません、見かけによらず年くってて」
「いや、若く見られるのはいいことですよぉ」
慶くんがフォローしてくれました。
キミはいいコだねぇ。おばちゃん、涙が出てくるわ。
「じゃあ、私から自己紹介しますね」
ってなことでみんなで自己紹介をした。
メンバーは4年は私だけ。
3年は、黒いドラッグスター400に乗ってる和希くんと隣にいた女のコ、ホンダの赤いCB400に乗ってる吉川敦美(ヨシカワアツミ)ちゃん、岡くん、そして、慶くん。
あとホンダのスティードに乗ってる2年生とカワサキのエストレアに乗ってる1年生の男のコ。
計7人だった。
7人で、楽しくお酒を飲む。
バイク好きなヤツらだから、バイクの話で盛り上がったりしてる。
ただ、慶くんは、店のマスターとばっか話してて、席も遠くて、話できなかった。
マスターもバイクが好きなんだったって。
こっち来ないなぁ…。
ちょっと、寂しい。
なんでこんな、気にしてんだ!
楽しまなきゃ損だ!
そして、時間も遅くなったので、解散となった。
隣にいた敦美ちゃんに聞いてみた。
「敦美ちゃんは家どのへんなの?」
「私はファミマの方ですよ」
ありゃ、私と反対だ。
ま、私のアパートはすぐだしな、1人で帰ろう。
「じゃ、またぁ」
私はそう言って、自分のアパートの方へ歩き始めた。
「桜さんっ!」
走ってきてくれたのは、慶くんだった。
「送りますから」
「あ、そんなんいいのに…。」
2人で、暗い道を歩く。
慣れないブーツをはいていて、しかも週末に降った雪が、少し凍っている。
酒も入って、私の足取りははっきり言っておぼつかない。
気をつけてはいたのだけど…