biker's love☆2人の風-4
♪♪♪ー
携帯が鳴った。
「やっば!部活!」
遅刻だぁ!
「大丈夫ですか?」
「ギリギリ飛び込みます!ではまたっ!」
今日も慌ててバイクに飛び乗り、競技場へ向かった。
しまった…
ドラッグスターの男のコに、アドレスどころか、名前すら聞かないでしまった…
ってか、今まで何で聞かないのよ、自分。バカ。
その数日後、バイトの後輩でバイクに乗ってる岡智也(オカトモヤ)にあった。
ビックスクーターのマジェスティ250に乗ってるバイク大好きな後輩。
「あ、岡じゃん!」
私は声をかけた。
「あ、三塚先輩〜、こんにちはぁ」
岡なら、知ってるかなぁ?
「こんにちは。なぁ、岡さぁ、白いドラッグスターに乗ってるコって知ってる?」
と聞いてみた。すると…
「白いドラッグスター…あぁ!慶ですね!知ってますよ」
「慶くんって言うんだ」
「はい、立木慶(タチキケイ)っていう奴ですよ。同じ学科で、僕とタメですよ。慶がどうかしましたか?」
「こないだ駐輪場で話してさぁ!ツーリングのチーム作ったからどうですか?って言われたんだぁ」
「そうですかぁ!僕も入ってますよ、それ。」
「そうなんだ!何か飲み会も誘われたんだけど、何も知らない人だからさぁ、どうしたらいいかなぁって思ってたんだけど…」
「でしたら僕も行くんで、一緒行きませんか?僕から話しておきますよ。」
「ありがとー。よろしく頼むわぁ!」
立木慶くんかぁ…
しかも、年下かぁ…
はぁー。
って、何気にしちゃってるよ自分!
かっこいい、ってわけじゃないけど、めっちゃ優しそうな感じの人だったな…
はぁ。