「史乃」-13
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学校を終えた史乃。帰り支度をしていると、由美が近寄って来る。
「ねぇ史乃。帰りにちょっと付き合わない?」
史乃はチラリと由美に目を向ける。ラメ入りのキャミソールにデニムのショートパンツ姿。まさに今朝、父に咎められた恰好。
首元にはシルバーのネックレスが光っている。
史乃は手を休めずに、
「付き合うって何処に?」
由美はストレートに答える。
「今夜、〇〇大の学生と遊ぶんだけどメンバーが足りないんだ」
「〇〇大生ねぇ……」
史乃は帰り支度を終えて由美を見て、
「私はいいわ。今日からお父さん留守だから、忙しいし……」
由美は不思議だというような顔で、
「親が居ないなら尚更チャンスじゃん。行こうよ!?」
執拗に誘いを掛ける由美。だが、彼女は友人に優しい口調で、
「家の片づけとか有るからさ。またね」
そう言うと教室を後にした。
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「ふぃ〜っ」
帰宅した史乃。その額からは玉のような汗が流れている。
夕方とはいえ気温は下がらず、西日を浴びて自転車で帰って来たおかげで、身体中汗にまみれていた。
肩に掛けたトートバッグを玄関口に放り出すと、その足でバスルームへと向かう。
脱衣所で、汗で貼り付いた服を剥ぎ取り、風呂場へ入るとシャワーのコックを捻った。
ぬるいお湯が身体を濡らしていく。史乃はボディソープをスポンジに垂らすと、泡立てて身体に滑らせた。
首筋から腕へと回り、胸元からお腹を洗っていく。スポンジは足元に飛んで、ふくらはぎ、太股へと洗い進んだところで史乃は、スポンジの泡を洗い流して受けに置いた。
そして、ボディソープを手に取り両手で泡立て、乳房に滑らせる。
「…ふ…うん…」
いつもは何も感じないのに、触れた途端、疼くような気持ち良さが史乃を襲う。
乳房は弾力を増し、薄紅色の先端はコリコリと硬くなっている。
(…やだ…どうして……?)
史乃の右手は乳房を離れ、ゆっくりと恥丘から秘部へと滑り込んだ。
「あっ!」
瞬間、ビクッと反応し、身を反らせる。疼きは電気のように、彼女の身体を駆け抜けた。
(…ああ…私…どうして……)
初めての感触に戸惑いを見せる史乃。手を秘部から離すと、気持ちを打ち消すように身体の泡を洗い流すと、風呂場から出て行った。