遺書に書かれた名-2
『たっちゃん』
「待っ…」
『うわああ!』
「俺は」
『辛いよたっちゃん』
「違う」
『たっちゃん』
「やってな…」
『笠原君』
「…!!」
がくんと、床に倒れこんだ。
どこかで安心していた。
俺はあいつの「友達だった」から。
嫌がらせも「中心的ではなかった」から。
でも、違ったのだ。
あの時。
『触るな』
俺が拒絶したあの時から、俺はあいつの「敵」になったのだ。
ごめん、ようちゃん。