秋と春か夏か冬 11話〜『オモイカネ』〜-1
―――次の日の朝
「……介。恭介…朝だよ。起きて」
「ん…?……すぅ…」
「もぉ……お寝坊さん♪ちゅっ♪♪♪」
………。
「ぅゎぁー!」
恭介は飛び起きる。
「おほほ♪ぐっもーにん!新妻起こしはどうだった?」
「……最悪」
朝から勘弁してくれ。
「1度やってみたかったの♪意外と良いね♪ほっぺより唇が良かった?」
「どっちも嫌だ…」
昨日の涙と落ち込みようが嘘のように、今日の美雪は明るかった。
仕方なく恭介は起きて、美雪のつくってくれた朝御飯を食べる。
食べてる最中に恭介から話を切り出した。
「昨日の話だけどな、わけあって杏子と理緒に話ちまった…でも深い部分は話してないから」
一瞬、美雪の顔に動揺の色が見えたが、すぐ笑顔になる。
「うん。杏子さんや理緒っちは信用出来るから大丈夫♪もちろん鈴りんも。
実は今日…みんなに言うつもりだったんだ。恭介に知られちゃったから隠す意味もないしね」
そう言って舌をだして笑う美雪。
「どのくらい話すんだ?」
「全部だよ。昔のことから今まで…そして、みんなと同じ高校行くことまで♪」
やっぱりそうか…。
「……ホントにそれで良いのか?」
「アッキーもしつこいねぇ…もう決めたの!……これで良いの…」
少し涙ぐんでる美雪。
「……わかった。もう言わないよ。ところで…話かわるけどさ、週末デートに行かないか?」
「…デート?」
「あぁ。変な話になっちまったから、気分転換にな。行こうぜ♪」
「…うん♪楽しみ♪♪」