秋と春か夏か冬 11話〜『オモイカネ』〜-4
「……ホントにホントにホントに…嘘じゃ…ないの?」
「あぁ」
(俺だって嫌だ…)
「…私と一緒の学校行きたくないの?」
「あぁ」
(行きたいに決まってる…)
「……私のこと…飽きちゃったの?」
「あぁ」
(飽きるわけねーだろ…)
「……他に好きな人…出来たの?」
「あぁ」
(…お前だけだ…)
「……その人…巨乳?」
「あぁ」
(…変なとこ食い付くなよ。知ってどーする…張り合う気か?)
「…私のこと……ぐすッ………嫌いになっちゃった?」
「……あぁ」
(今でも好きだよ…ホントにホントに大好きだ…)
俺は必死に唇を噛み締めて我慢する。
この世で1番愛する人に、心にも思っていないことを言って悲しませている。
頭がおかしくなりそうだった。
でも全ては…目の前にいる……愛する人のために…。
「ひっく……うぅ…振られちゃったね私……」
「あぁ」
泣きやんだのを見計らって俺は話す。
「……だからな美雪…」
「……ぅん」
「お前が日本にとどまる理由は…ないんだ……だから………」
「元気でな……………留学…してこい」
きみの居場所は…ここじゃない。
沈黙がつづいた…。
そして美雪が口を開いた。