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エム
【女性向け 官能小説】

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エム-1

俺は今、海の側の大型複合施設にいる。最近は暖かい日が多い。今日も春の兆しを感じさせる、そんな心地よい天気だ。

俺は海の側のオープンガーデンになったタコスの店に入った。俺のお気に入りの店だ。板の床、木製のテーブル、プラスチック製の真っ赤な鮮やかな色の椅子・・・そして目の前に広がる青い海、全てが俺の脳を刺激して俺の頭の中に新鮮な空気を送り込んでくれる。


「さて、次の小説はどんな作品にしようか?」


俺は自分のサイトを携帯に表示させて、何気なく眺めながら次の作品に思いを巡らせていた。

ブブーブブー・・

突然、携帯が震えた。メールを一件着信している。俺はメールを開くと文章に目を通した。


「エム様、今命令を実行していました。言われたとおりにアソコにパンツを食い込ませていたのですが、擦れておかしくなりそうです。もう、耐えられません。止めてオナニーをしてもいいですか?」


俺が今、調教している弘子からのメールだ。

俺の頭の中に今、弘子が頬を桜色に染めて、敏感な花びらからネットリとしたヨダレを垂らしている姿が浮かんだ。

と同時に俺の体も自分で分かるほどに、いっきに体温が上昇し脳内では麻薬のような分泌物が放出されはじめた。

顔が赤く高揚し、体中の血液が俺の一点へと集中的に流れ込んでいく。

今までの爽やかな気分はどこかへ吹き飛び、ご主人様『エム』の俺に変わった。サドとしての本能が俺の心臓の鼓動を早くする。心臓から送り出された血液はいっきに下半身へと流れていき、俺のジーパンははち切れんばかりになっている。


「弘子は今は家にいるのかな?今からオナニー出来るのかな?」


俺は携帯に表示させていたサイトを閉じると弘子にメールを返信した。


「はい、今日は一人で家にいるから今からできますよぉ。」


俺が次のメールを返信しようと文章を打ち込んでいると、タコスの店の女店員がやってきた。
ドキッと一瞬体が反応してしまう。見られる事も無いだろうが店員にメールの内容を気付かれるのは、さすがに勘弁願いたい。


「こちら、片付けてもよろしいですか?コーヒーのオカワリをお持ちしましょうか?」


「いや、会計を・・」


俺はつい、冷たく突き放すような調子で言ってしまった。店員は怪訝な表情をしたが、今さら取り繕うのもおかしい。

今の一瞬で俺の男性自身も少し収まったようだ。俺は会計を済ませると店を後にした。

俺は海の側のひとけの無い場所に立つ柱にもたれかかった。海とその向こうにそびえる高層ビルを写真におさめて、添付すると弘子にメールを返信した。


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