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秋と春か夏か冬
【学園物 恋愛小説】

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秋と春か夏か冬 10話〜『誰がための幸せ』〜-7

「は、話を聞け!ぐはっ!!!お…おぃ、気を溜めるな!杏子!!!」

次の一撃で仕留めるらしく、格ゲーみたいに気を練った正拳突きを繰り出す。


「ラクニシテヤル…」

スッ

グサッ

音も出ないほどの早さ。その一撃が当たった。

……俺ではなく……枕に…。


(ぁ、あぶねぇ……当たったら死んでたな…)

枕は貫通していた。
あぁ、2代目マクラ中尉。殉職により二階級昇進…マクラ少佐。
……きみの死は忘れない…。

だが俺がここで死んだら……少佐の死が無駄になる!!!

「待て!こ、これから理緒が来るんだぞ?」

「…理緒くん?」

「…あぁ、そして俺のことは誤解だ。事情を話すから落ち着け」

恋愛感情はないが、可愛いもの好きな杏子。やっと暴走が止まる。

「…早く言えっつーの。もう少しで殺しちゃうところだっただろーが」

軽いなおぃ!
まぁなんとか無事乗り越えたか…。

「杏子…頼むから暴走しないでくれ」

「だから悪かったと謝ったろーが!生きてることに感謝しろ」

謝罪はまだ聞いてませんが?

この殺人未遂の方は峰不二 杏子。(ミネフジ キョウコ)
俺の従姉妹で、頭よし顔よし武道よし……とにかく性格以外スーパーな御方(どんだけ)
武術の達人で、気功とかも使える(おぃおぃ…)
何してるのかは…よくわからない(1年後、俺が行く高校の保険医と判明する…orz)

「……で、誤解のことなんだが…」

俺は事情を説明する。人のプライバシーだが、説明しないと命が危ない。
だから留学と母親が向こうにいて、行くか迷ってることだけ伝えた。


「……なるほどな。それなら早く言えっての」

散々待てと言ったが?

「ところで理緒くんはいつ来るんだ?」

「ぁ、あぁ…もうじき来ると思うよ。俺ちょっとトイレ…」

そう言ってトイレに行き、急いで理緒に電話を掛ける。

「ぁ、もしもし理緒?頼む!今からすぐ来てくれ。杏子が来た……あぁ、そうだ…ホント悪い。それじゃ」

家にいたため、それから5分足らずで理緒が来てくれた。


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