初夜〜The later story-2
「具合は?」
「うん…、だいぶ楽になった…」
「無理しないで。何かあったらすぐ言っていいから」
そう言って、わたしの背中をさすってくれる秋くん。
そんな秋くんの優しさに、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「ごめんね…」
「何言ってんだよ。それよりも少し眠った方がいい。俺に寄りかかっていいから」
「うん…」
その言葉が嬉しくて、わたしは素直に秋くんの肩に寄りかかった。
どうしてだろう。まだ酔いが残ってクラクラしているのに、不思議なくらい心は安心してる。
きっと、これも秋くんのおかげ…。
わたしは少しずつ気分が良くなっていくのを感じながら、静かに目を閉じた。
「秋くん…」
「うん?」
「ありがとう…」
わたしの言葉に、秋くんはそっと頭を撫でてくれた。
…何だか、夢みたい。
こうして、秋くんの隣にいられることが出来て、髪を撫でてもらえることが出来て。
すっごく、すっごく幸せ…。