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秋と春か夏か冬
【学園物 恋愛小説】

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秋と春か夏か冬04話〜『夏ストーリーは突然に』〜-3

「理緒、なんだと思う?」

「検問…のようですね。たぶんキョウスケって名前の人をチェックしてるんだと思いますよ」


行動の早いやつらだ。
主犯のやつの顔が見てみたい。

「おぃ貴様ら2年だな。名前とクラスを言え」

「青柳 理緒 A組です」

「染井 拓也 B組だ」

厄介ごとは面倒である。悪いなロン毛。

「むっ、こいつ隊長の名前と一緒だぞ。どういうことだ」

…主犯はロン毛だった。

どうする?

…仕方ない。一芝居うつか…。

「俺の名前と同じやつが隊長だと?…違う。その隊長はおそらく…A組の秋津恭介ってやつだ。検問に引っ掛からないように自分が検問をする……バカらしいが意外な盲点……逃げられるぞ!俺の名を語る偽隊長を早く捕まえに行け!」

「な、なるほど…秋津恭介め。さすがはキョウスケ率S級の超危険人物…味な真似を〜」

部下たちは無実の隊長を捕まえに行った。

俺は検問を突破する。

…その後、隊長は無惨な姿で発見された。



「…よく悪知恵が働きますね」

教室につき、理緒がため息をつきながら言う。

「仕方ないだろ。どこぞのキョウスケの犠牲になるのは嫌だからな」

「…犠牲になったのは他のキョウスケだと思いますけど」

他のキョウスケたちに同情する理緒。

担任が戻りHRが始まる。

「喜べ。あの可愛い転入生はウチのクラスに決まった」

おぉ〜♪

歓声が上がると同時に、みんな俺を見てくる。

俺はそいつらを睨んで一蹴した。

落ち着け…まだ俺と決まったわけじゃない。

このクラスには俺の他にキョウスケが2人いる。

1人は検問で引っ掛かっていないが、もう1人いるんだ。

芸能人の面倒ごとには巻き込まれたくない。

「とりあえず入ってきてもらおう。いいぞ」


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