投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

秋と春か夏か冬
【学園物 恋愛小説】

秋と春か夏か冬の最初へ 秋と春か夏か冬 11 秋と春か夏か冬 13 秋と春か夏か冬の最後へ

秋と春か夏か冬02話〜春に遭うための路〜-5

「さっき和美先輩とすれ違ったわよ…ってなにシケたツラしてんのよ。……あんたのそんな顔見てると無償に投げ飛ばしたくなるわ」

ったく…どんだけだっつーの。
だが…鈴らしい。
中学が一緒の鈴は事情を知っている。
なんだかんだで気を使ってくれる鈴に俺は吹き出してしまう。


だが途端に殺気を感じ飛び退く。


ヒュン


さっきまで恭介がいた場所に鈴のカバンが高速で通過した。


「ちっ、避けられたか。相変わらず勘の良いヤツ」

…おまえもな。

「そんなとこでなに争ってるんですか」

少し呆れ口調で理緒がやってくる。

「理緒くーん♪変なヤツにイジメられてたの。助けてー」


いじめてるのはお前の方だし、お前を助ける前に挑んだ相手は立っていないと思うけどな。
それにお前の性格を知ってて助ける物好きがいるか?


恭介は心の中で
ここぞとばかりに悪態をつく。


「失礼ね。これでもか弱い女の子なのよ」


「そうですよ。それに僕が助けますよ」


…こいつらWでエスパーか…。



「さて、冗談はさておき屋上へ迎いますか」

やはりついてくる気か。

「当然でしょ。どんなモンか興味あるもの」

俺は声だしてないのに会話が成立してるよ…
俺にはプライバシーってもんがない。


「そのことなんですけど鈴ちゃん。今日駅前に美味しいケーキ屋がオープンしたんですよ。鈴ちゃん甘いもの好きだし、最近デート行ってないので行きたかったのですが…」


「もっっっちろん行くに決まってますわ!久々に二人きりですわねぇ♪♪さぁ早く行きましょう!!すぐ行きましょう!!いま行きましょう!!」

暴走気味の鈴に理緒は拉致られて行った。拉致られていく理緒の手にはピースサイン


理緒…さんきゅ。

俺は屋上へむかった。


つづく


秋と春か夏か冬の最初へ 秋と春か夏か冬 11 秋と春か夏か冬 13 秋と春か夏か冬の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前