サクラゴコロ第一話〜黒い策略とうれし涙〜-1
朝10時、詩織と待ち合わせ場所の桜ヶ丘駅で竜馬達を待っている。あれから俺も詩織とぎくしゃくしてしまった。告白すると決めたのはいいが…。詩織を前にすると変に意識をしてしまう。
「竜馬君達遅いよね」
「おっおう!そうだな」
はぁ、なんだか変な感じだな。
「なんなの?そのぎこちないしゃべり方は?」
やっぱり変か?
「ひょっとして、私になにか隠し事してるんじゃない?」
「いっいや、なんにも隠してないでございますよ」
うお〜っ、無茶苦茶怪しい!普通にしゃべれよ俺!詩織も変な目で見てるし。とりあえず落ち着こう。うん
気持ちを落ち着けるためタバコをとりだす。一本くわえてZIPPOで火を着ける。そしてゆっくり煙を肺に入れて吐き出す。よし!落ち着いてきた。
「しかし竜馬達遅いよな。まあ、竜馬はいつもギリギリだけど。華椰とかは時間に正確なはずなんだけどな」
「そうね。どうしたのかしら?」
そう言って考え込む詩織を横目で見てしまう。
はぁ、やっぱり詩織は可愛いなぁ。ってなに言ってんだ俺!始めの頃はこんなキャラじゃなかったろ!
「もうすぐ時間だろ?」
腕時計を見ると9時55分を指そうとしていた。視線を腕時計から駅の改札口に移すと、駅から晶と真由が出てきた。
「お〜い、晶、真由遅いぞ。」
ってなんかどんどんこっちに来るんですが。
『読者のみんな。久し振りね。真由よ』
『初めまして、晶です』
『まったくこの馬鹿で無能の作者ったら、ほっといたら私達の紹介しないだもの』
『真由の方はまだいいよ。僕なんか、プロローグに名前しか出なかったんだから』
『そういう事でこの場を借りて自己紹介させてもらうわ。私の名前は、氷室 真由(ヒムロ マユ)よ。秀桜学園2年Aコース理系クラスに通う麗しい才女よ。よろしくね』
『僕の名前は、九条院 晶(クジョウイン アキラ)です。真由と同じく秀桜学園2年Aコース理系クラスに通ってます。一応この物語の中では一番の常識人ですので。これからよろしくお願いします。なぁ真由…自分で麗しいとか才女とか言うなよ…』
『あら?本当の事言って悪いかしら?じゃあ最後にあれで終わるわよ』
『ああ、あれだな。OKわかった』
『僕達!』
『私達!』
『『付き合ってま〜す。この物語No.1カップル目指しているんで応援よろしくお願いしま〜す!!!』』
『なぁお前達…。気がすんだか…』
『あっ、修士!そのハンマーはなんなんだ?』
『ああ?ああこのハンマーか?作者が「こっちの世界に修士以外がいるといろいろ面倒だ!」とか言って渡してきた物だが…。どうやらこれで殴って記憶を無くせということらしい。特に真由は強めに!との御指令だ』
『えっ私?』
『なっなあ修士!話せばわかる!!』
『問答無用!!』
『『ギャ〜〜〜〜』』
まったく!来て早々こっちの世界に入って来るとは。