粉雪-1
ひさびさに
ホントにひさびさに
あの人に連絡をしました
5年前
別れたあの人に
好きで好きで
でも別れを選んだあの人に
奥さんと幸せなのかな?
音楽は続けているのかな?
聞きたいことがありすぎて。
"元気?"
たったこれだけに想いをのせてメールを送った。。
"元気だぞ☆お前は仕事頑張ってるか?無理してないか?そっちは雪が降ったんだろうな"
1時間後にあの人からきたメール。
今だに変えていない着信音でライトの光で
携帯を開く手が震えたのは何故だろう。
画面に粉雪が一つ落ちてはにじむ。
一つ
また一つと
そしてアタシの視界がぼやける‥
あの人が幸せでいいじゃないか。
それだけが知りたかっただけなのに。
なのになんでこんなに涙がでてくるんだろう
まだ繋がってる安心さと
まだ忘れきれていない悲しさと
あの人の中にまだアタシが残ってる嬉しさと
アタシを過去にしまっている現実さ
痛いくらいに分かって
涙が溢れて止まらなかった。
5年間一度だって忘れたことなんてなかった。
たかが16歳だったアタシと
23歳だったあの人の
短かった恋
あれから5年。
春先にあの人に出会いアタシの世界は輝きをまして
秋と同時にアタシの心にも北風が吹いて
雪の降る頃にあの人はこの街を去って行きました
今日みたいな粉雪が降る季節に
アタシがあげた手袋をつけて、
アナタがくれたマフラーをまいて
頬を濡らすのを雪のせいにして
アタシ達は終わったね
離れたよね。。