「美女と野獣・・・」-34
「・・・てゆーか、・・・なんで?!」
「え?・・・うふふ。やっぱ驚くよね。違うもんね。いつもと。」
「全然違ぇよ!別人じゃん!どーしたのよ?!」
「あははは。なーいーしょ。さ、早く行こっ!花火終わっちゃうよ?」
Rは一人でスタスタと駅の方へ歩いていってしまった。
そのうしろ姿をしばし見つめ、制服姿のRをかぶらせて連想するのだが、
いかんせん同一人物とは思い難い。
しかしながら地味で社交的ではないと思っていたRが、
とても明るく、今までに無いにこやかな笑顔でオレと接しているのが
嬉しくって堪らなく、凄まじい勢いでRが好きになっていくのが手に取るように分かった。
オレはスキップでも踏みたい気分でRの後を追掛けた。