「美女と野獣・・・」-21
「・・・なぁ、Rちゃんよぉ。悪く思わないでくれよ?」
横たわっているRに近づいて背中越しにしゃがんだ。
「キミはアイツの彼女だった。そーだろ?」
「・・・・・」
「だからSEXするのは当然だ。」
「・・・・・」
「そんでウチラはアイツの友達だ。」
「・・・・・」
「手伝えって言われりゃぁ断れんわなぁ。」
「・・・・・」
外でカラスがカァァカァァと鳴いている。
まるでお前バカか!と言っているかの様に。
「ウチラまでヤッちまったのは悪いと思ってるよ。けどしょーがねー。」
「・・・・・」
「アイツはアンタの事をもう彼女じゃねーから好きにしろっつったんだ。」
「・・・・・」
「目の前にこんな可愛い子ちゃんがいればヤリたくなるのが当然じゃね?」
「・・・・・」
「俺、褒めてんだけど!可愛いっつって褒めてんだけど!」
「・・・・・」
「しかも抵抗しなかったよなぁ?」
「・・・・・」
「何気に気持ち良かったんだろぉ?ハッハッハァ!」
「・・・・・」
他の誰も笑わない。
笑うのはカラスだけだった。
やっぱお前スゲーバカだ!と。
それに気付いたのかそうでないかは分からないが、
それまで落ち着いた口調で語っていたのが突如激しくなった。
「なんとか言えってんだよぉ!聞いてんのかよオイ!!」
ブルブルと小刻みに震えている小さな背中を向けていたRの肩を引っ張り、
無理矢理こっちへ振り向かせようとすると、呆気なくコロッと仰向けになった。
Rの目から大量の涙が溢れ出していた。
口に物が入っている為に泣き声こそ聞こえないが、
もし今取り除いたらヤバくなると思い、誰も手を伸ばさなかった。
髪はボサボサに乱れ、精子が付着してカピカピになり、顔にもへばり付いている。