その行為は「治療」につき…-8
「んっ、ああっ…あ…っく…ああっ!」
奥を突かれる度に、痛みと欲情でおかしくなっていく。
早く、この痛みから解放されたいと思う。
けれど同時に、このままでいたいとも思う。
「あっ、ああっ…っ!」
「っく…きつ…っ、出すぞ!」
「っん、ああぁっ!ぁあっ!」
白いシーツの上に白濁液が散った後、
佐伯が脱力したように覆い被さってきて、けれど千春はそれに心地良さを感じてその首筋に顔を埋めた。
「茶ぁ飲むか」
佐伯の三度目の誘いに今度こそ素直に頷く。
先に出ていった佐伯の心地よい気配をカーテン越しに感じながら、千春は身なりを整えた。
「ほら」
「ありがとうございます」
差し出されたマグカップを両手で包むようにして受け取る。
すぐには飲まず、上り立つ湯気をぼんやりと見ていた。
隣りに座った佐伯の空気はやはり心地良い。
「千春、お前今何年だっけ?」
「高3だけど……っえ?」
質問の意図と同時に感じた不可解さに一瞬首をかしげ、その理由に気付いて思わず佐伯を見た。
「桜木」ではなく「千春」という呼称。
「つーことは今10月だから実質あと三ヶ月か」
2月から自由登校になることも加味して佐伯は指を折った。
呆然とした千春の視線に気付いて、口の端を持ち上げる。
「それくらいならバレねえだろ」
そう言って、佐伯は千春にキスをした。