**ヲタクアイドルとアイドルヲタク**-5
「瀬戸先輩…‥。」
「とりあえずこっち。」
ガチャン
えっ‥‥‥?
驚きながら見上げると、口元に人差し指を立てた先輩の美形が近距離に。
まずいでしょ‥‥。
掃除ロッカーに男女が二人(男は超美形)が密着状態にあるのは‥‥。
落ち着け、私。
「ぴよりぃ〜〜〜〜ん!!」
「ひぃっ!!」
「しっ!!」
あぁ‥‥
いくら興味がなかった私でも、こんな状況にあったらヤバいですよ??
先輩の右手は私の口元を押さえ、左手は私の腰に回っている。
どうか私の心臓よ‥‥。
しばし黙っていてはくれませんか?
「行ったみたいかな?」
ガチャン
超美形との超密着状態から解放された私。
ちょっと、淋しい‥‥
って、ぅをいッ!!!
早まるな!!よく考えてみれば先輩だってあの軍団と同じオタクじゃないか!!
危ない、危ない‥‥。
「先輩、助けて頂きありがとうございました。それでは失礼します。」
「あいあーい♪って、それはないでしょ!??ひよりちゃん!!助けてあげたんだからさ!!」
「先程の件に関しては大変感謝しております。ありがとうございました。では。」
そそくさと帰ろうとする。