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ヲタク彼氏
【コメディ 恋愛小説】

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**ヲタクアイドルとアイドルヲタク**-4

首からカメラを下げたオタク集団!???


むりムリ無理っ!!!

どうしよう!??

とにかくひたすら走るしかない。

この集団に私は見覚えがある。中学生の頃にも一度、門の前に待ち伏せされて写真を撮らせてくれと懇願された。しかもフリフリの衣裳を着て、ネコ耳を付けてくれと。

アイツら同じ高校だったのかよっ!??
てか、高校生だったのかよ!??
てか、何が人生で最高に幸せな日だよ!??
そりゃ人生、山あり谷ありって言うけど一日に一気に昇って降りなくてもいいじゃないですか!??そのへんの微調整くらい考えてよ!!神様ッ!!!


逃げても逃げても追ってくる。

逃げる私を見かけた人(おそらくオタク)が途中参加して追ってくる。
この学校、オタクばっかでおかしいでしょ……。


ただでさえ運動が苦手なのに走らせるなっ!!!

鐘が鳴って昼休みの終わりを告げる。


‥‥助かった‥。

教室に引き返そうとしたとき‥‥

「ひよタァ〜〜〜〜ン!!」

んぎゃ――――――ッ!!!

なんでっ!???


鐘が鳴ったら終了じゃないの!???

とにかく逃げなきゃッ!!!見つかる前に隠れなきゃッ!!!バカみたいに声をあげてくれてよかった。
あっバカみたいじゃなくてバカだね。確実に。



走って、走って、気付けばいつもの廊下。

ヤバいっ!!

行き止まりだ!!


仮にも私は先程まで保健室で寝てた病人なんですよ!?


もう‥‥動けないよ‥‥。



「大丈夫?探したよ‥。」


あれ‥‥‥‥?


なんか記憶にある場面‥



私は優しく包み込んでくれるこの腕の暖かさを知ってる。

額にあたるかたい鎖骨も知ってる。

先輩がつけてる香水のほのかに甘い香りも‥‥


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