**ヲタクアイドルとアイドルヲタク**-2
「全然、覚えてない――――――――ッ!!!!」
「あ゛ぁ――――ッ!!!」
「ぎゃ―――――ッ!!!」
ちなみに最初の台詞は私で次の叫びは花ちゃん。そして最後のは花ちゃんの叫び声ならぬ叫び顔に驚いた私の奇声。
「あんたねぇ、そんな大きな声出せるなら授業に戻りなさぁ――いッ!!!」
んぐっ‥‥ひっく‥‥
せっ‥‥せっかく‥
片桐先輩に‥‥
んっ?
あたし‥‥‥
片桐先輩と‥‥
きゃ―――っ!!!
だって‥‥だって‥‥
入学してから、ずっと憧れてた先輩にお姫さまだっこ(記憶なし)されて、おでこタッチまでされちゃってもう‥今日は人生で最高に幸せな日かもしれない!!
一人でにやけながら歩いていたら、知らない男子に指を差されたけど気にしないもん。どうやら授業は終わったみたい。
「あっ!!ひよりのおかげで今日ね瀬戸先輩に話し掛けられちゃった♪内容がひよりのことで軽くイラついたけど、先輩の笑顔を朝から見れたから許してあげるね!!」
優ちゃん‥‥
あなたには友達を憂う気持ちはないのですか‥‥?
まぁ、あなたらしい発言ですけどね。
「そっか、じゃあ優ちゃんが先輩に私の居場所を知らせてくれたんだね。」
「えっ?知らないって答えたよ。それよりひよりはどこでサボってたの?」
あれ?
じゃあ先輩はどうやって私が保健室にいたことを知ったんだろう‥?
まぁ、いっか。
「へへぇー実はねぇー今朝下駄箱で‥ぅがッ!!!」
えぇっ!??
「なんかその幸せオーラが胸くそわりぃんだけど?いちいち語尾を延ばさないと話せねぇのか?あ゛?」
ヤバい‥‥
死ぬ‥‥
「ずびまぜん‥‥普通に‥話します‥‥。」
「で、今朝下駄箱でどうしたって?」
どうして私の周りには、こうもキャラが濃い人が集まるのだろう‥‥。