**ヲタクアイドルVSメガネ王子**-2
「た‥ただいま‥。」
「あら、あなたおかえりなさい。」
「日和はどうしたんだ?あんなに肩を落として、学校で何かあったのか?」
「ちょっとからかっただけなんだけど、本気にしちゃったみたい。高校生になっても可愛いんだから。」
「いじめにあってるわけじゃないんだよな?」
「当たり前じゃない。それより変な男に付きまとわれてないか心配だわ。早くイケメンの彼氏連れてこないかしら。」
「おいおい、やめてくれよ。日和はまだ十六なんだから。」
私は両親がこんな会話をしているなんて露知らず、ベッドでうなだれていた。
まさか‥‥ね?
だってもし本当だったら、NASAとかが放っておかないでしょ?
それから、ずっと落ち込んだまま味のわからないご飯を食べて、お風呂に入って課題もせずに寝た。
本気にしてる私は馬鹿なのかな?
それとも本気にさせる先輩(ともに母)がすごいだけなの?
布団に入ってそんなことを考えていたらいつのまにか眠っていた。
ジリジリジリッ!!!
ガシッ!!
今日も学校です。そして現在の時刻は六時半。いつもより三十分も早く起きてます。低血圧で朝が弱い私がなぜこんなに早起きしたか。その理由は‥‥
まぁ‥‥ねぇ‥‥?
いつもは満員電車に揺られているが、少し時間をずらしただけでこうも違うのかと思うくらい席が空いていた。
学校に近づくにつれて、胃がキリキリしてきた。
いつもより早く起きたせいか貧血気味だ。
昇降口に入る前にキョロキョロと周りを確認する。
よし‥‥。
先輩はまだ来てないみたいだ。
安心して気が抜けたせいか頭がクラクラしてきた。
一番下にある自分の下駄箱に靴をいれて体を起こし‥‥