**アイドル暴走警報**-4
ガチャガチャガチャンッ!!
ガチャガチャッ!!
‥‥‥‥‥‥。
もしかして‥‥
これは入ったはいいけど、出られなくなったとかいうオチですか‥?
‥‥‥‥。
なんか急に静かになった。
「ひよちゃん‥‥でられなにゃい‥開けて‥?」
でられなにゃいですか‥。
仕方なく真ん中のロッカーを必死に開ける私。
あぁ‥何やってんだろう‥
ガチャン
「ひよちゃんッ!!もう何で帰ろうとしたのさ!!俺、わざわざ3つも掃除ロッカー運んできて待ってたのに!!ひよタンがノックしてはずれたら罰ゲームでチュウして、当たったらご褒美にチュウしようと思ってたのにひどいよルナタンッ!!」
ある程度の段階を経てから最終的にルナタンになってるよ‥‥。しかもどっちみち拷問に近いって‥‥。
「あの‥先輩?私がそのルナタンとやらにもしかしたら似てるのかも知れませんが、それは似てるだけで私は渡辺日和ですから。」
できるだけ先輩のプライドを傷つけないように言ったつもりだけど、先輩はこの世の終わりのような顔をしている。
そもそもこんな人にプライドなんてものがあるのだろうか‥‥。
「そっか‥異空間を越えてきたから記憶が欠落してるんだね。」
はっ?
「教えてあげるよ。君の本名はルナ・タラージュ。いちごモモイロ星のお姫様で今まで俺とブラウン管を通じて遠距離恋愛をしていたんだ。だけど日本は2011年から地上デジタル放送に変わってしまうため、君は故郷を捨て愛に生きるためにトロピカルワープをして俺のところへやってきたんだ。どう?思い出せないかな?」
……………。