**アイドル暴走警報**-2
「えぇ‥‥‥‥っと‥‥‥昨日‥偶然‥そうっ!!偶然も偶然が重なり合って、駅でばっっっっったり会って偶々、同じ学校の制服着てる者同士が本当に偶然出会い頭にぶつかって、先輩が何かお詫びをなんて言ってる間に電車がきちゃって、それで今朝話し掛けられたのかなぁ‥‥。」
どうかこれでなんとか‥。
「ふぅん‥‥偶然に偶然が重なり合って、偶々ねぇ‥‥‥。」
「そうそうそうそうっ!!!もぅこれでもかぁーってくらい偶然な感じ??あはははー」
お願いだからこれ以上は問い詰めないでっ!!
神様〜っ!!
「へぇー‥まぁ日和が先輩と仲良くなってくれれば必然的にあたしとも接点が増える訳だし??」
よしっ!!きたっ!!!
「そうだよっ!!そんで毎日優ちゃんと顔合わせてたらいつの間にか気になっちゃって先輩が優ちゃんのこと好きになっちゃうかもよ??」
「‥‥えっ??」
もう一押しっ!!
「そしたら、優ちゃん学園のアイドルの彼女だよ??毎日、先輩と一緒に登校してお昼休みは一緒にお弁当食べて、放課後は手を繋いでデートしながら帰るんだよ??」
「あたしが瀬戸先輩と‥」
優ちゃんの妄想癖は果てしないのです。
これでとりあえずこの場は逃れることができた‥‥。
そうしてる間に授業は進み気が付けば放課後。
さて‥‥
私の頭の中で今朝の先輩の言葉がお経のように繰り返されている。
今日も待ってるから、放課後にね。今日も待ってるから、放課後にね。今日も待ってるから、放課後にね。