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春雨
【純愛 恋愛小説】

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春雨-4

―――――― ―――― 見合いの形式通り、『あとは若い二人で』と、言われ追い出された俺たちはホテルの中庭を散歩していた。 見合いの最初に知ったことが多すぎる…。 まず、春美さんは内山財閥の四女であり、警察庁に勤めていること。 独り暮らしをしていたのは一年間転勤になっていたから。 中学生時代からイギリスで育ち、かなりスキップして大学までを卒業している才媛であること。 俺が溜め息ばっかり吐いてると 「釣り書みなかったの?彰太クン」と、愛想のない声が隣から聞こえた。 . 「……春美さんはいつから知ってたんですか?」 「貴方と二度目に会った直後くらいかしら?」 「……今日会えることが分かってたから黙って引っ越したの?」 「単に予定日だったからだけど…あの時の貴方なら私が居なくても平気だろう…と、思ったのも事実よ。」淡々と話す春美さんはやっぱり変わっていなかった。 「じい様達の前と態度違いすぎない?」 「言ったでしょ?中身は変わらなかった…って。」と、言って春美さんは溜め息を吐いた。 その様子を見て俺は久し振りに笑った。 「……改めて自己紹介するよ。 比嘉将生です。」 「…じゃあ、将生クン、約束通りアッサムの茶葉戴ける?」 約束通り茶葉を持って行くから紅茶を飲みながら貴女の事をもっと教えて欲しい。 俺たちの今後はどうなるか分からないけど…とりあえず、もう暫くは俺の傍に居てください・・。 end ※この物語はフィクションです。


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