ココロもカラダも 4-1
あれから何度か神崎と身体を重ねた。
断る理由はないから。
「9時に行く」
神崎からのメール。
神崎からの呼び出しは決まってメールで、会えばただ秘密を共有した上で性欲を満たすだけの関係であり、それ以上でもそれ以下でもない。
流石に"先生"にココロも愛して欲しいだなんて期待していない。
学校から帰宅し、時計の針が9時を指すと私は家を出て家の近くまで迎えに来る神崎の車に乗り込んだ。
「家でいいか?」
「どこに行ってもすることは一緒でしょう?」
「確かに」
その後、神崎の家に着くまで会話はなかった。
部屋に入り、コーヒーを淹れてもらう。
「ほら」
「…ん」
コーヒーを渡された後、神崎がため息をはいたのが分かった。
「なに?」
「いや、お前必要最低限しか話さないなぁと思って」
「なにか話さなきゃいけない?」
「悪かないけど、こんな関係になって結構、経つのにお互いのこと何も知らないってだけ」
「知る必要あるの?」
―男は名も知らぬ女を抱けるじゃない―
この呟きは神崎の耳には届いてないだろう。
「ねぇーな。ま、お前の感じるとこ把握してるし(笑)」
そう言いながら後ろから耳を口に含まれた。
「ひゃぁっ!」
耳の裏から奥まで舐められ、吐息も加わるとゾクッとしてしまう。
「ちょっ…あっ…やっ…ぁあっ」
やっと解放されたと思ったら服をまくられ、ホックを外すと背中にツゥーッと暖かい舌を感じる。
「ぁあっん!」
耳と背中を舐められながら、両胸の乳首をつままれる。
「やっ…はぁっ…あっあっ…ひゃっ…ゃあっ」
「相変わらず、いー声」
「耳でっ…しゃべん…ないでっ」
もう痛いくらいに乳首がたってる。それを弾かれる度に神崎の胸にもたれてしまうが、舌で背中を責められ、どうにかなりそうだ。