遠い約束-6
しかしさつきは、そんな俺に近づいてきて、俺の頬にキスをした。
「…え…?」
俺が拍子抜けした顔でさつきを見ると、さつきはいたずらっぽく笑いながら、
「仕返し…っ。」
と言った。
「な、んだよ…っ。」
「好きでもない男にキスなんてするわけないでしょっ?」
さつきも目を背けて言った。
俺は、そんなさつきを抱きしめて言った。
「キスしてもいい?」
「…いいよ。」
さつきと向かい合って、一瞬目が合ってドキっとした。